緋色の記憶 / トマス・H・クック
Kyokoさん選定のこの本。選定者のコメントに納得の1冊。結論が先にあるにもかかわらず、真相は最後まで読まないとわからない。うまく作者にその気にさせられたなぁ、と思った。子供時代と現在の印象の移動がうまい。しかし、回想者が結局犯人(?)というパターンは、よくある展開ではないか、と思った。最後の最後にもってきたことで、まだ救われる気がする。作中にはミステリーはない(私の中のミステリーの定義には、探偵役がいるもの、というのがあるので)が、読者にはミステリーを感じさせる作品ではないだろうか?
- 作者: トマス・H.クック,Thomas H. Cook,鴻巣友季子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/03
- メディア: 文庫
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