徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

浮沈 / 池波正太郎

タイトルは、小兵衛が敵討ちを助太刀した若者と、敵の側の助太刀の剣客山崎の遺児の生き様をあらわしているようだ。敵討ちをして名をあげてもどった若者も、結局は堕落している姿を見ることになる小兵衛。また、金貸しの息子、伊太郎が父親の首を盗みに行くシーンもなんともいえず。大きな話の筋とは違うけれど、時代の流れを感じさせるシーンではあった。この作品で「剣客商売」は終わるが、終わり方としては、なんとも物足りない気がしたのは、私だけであろうか。

 

剣客商売十六 浮沈(新潮文庫)

剣客商売十六 浮沈(新潮文庫)