徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

暗殺者 / 池波正太郎

大治郎をも倒してしまうかもしれない、と、小兵衛をうならせた剣客、波川周蔵。やがて偶然にも大治郎襲撃の計画を知るや、その陰謀と波川とのつながりを確信するまでにいたる。この作品では、小兵衛が大治郎のために東奔西走する姿が、少し、年老いたかな、と感じさせる。また、波川の夫婦間のやりとりが、なんともいえず、いい味わいがある。最後の波川が母を引き取っていくシーンは、ほっとさせるものがある。

 

剣客商売十四 暗殺者(新潮文庫)

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