夢にも思わない / 宮部みゆき
久々に宮部氏のミステリである。てっきり、このシリーズの前作を読んでいたつもりだったけど、どうも違っていたらしい(笑)。せっかくだから、前作も読まなくちゃ。と思わせる作品。主人公の緒方くんは、中学一年生。その相棒の島崎くんとともに事件を解決する…と思いきや、意外に最後の最後にくるまで、島崎くんと二人の冒険は出てこない。どちらかといえば、緒方くんの初恋が事件にからんでくる感じ。いつも宮部氏の作品には、ユーモアの中にもしっかり芯があるので、読み応えがある。この作品もその一つといえるだろう。