徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

2001-06-01から1ヶ月間の記事一覧

十番斬り / 池波正太郎

「剣客商売」はどの作品も印象的でこれがいい、というのがありすぎて困る。今回の作品では、やはり表題の「十番斬り」がいいかもしれない。病におかされながら村に住み着いた浪人どもを始末するのを最後の仕事と心に決めて、剣をにぎる中年の剣客とそれに助…

猫はブラームスを演奏する / リリアン・J・ブラウン

久々にシャム猫ココのシリーズだ。しかし、最新のではなく過去の未訳の作品のひとつ。クィラランが大金持ちになるきっかけになる作品か。クィラランがはじめてピカックスを訪れるのだ。すでに今までのシリーズを読んでいる人にとっては「なるほど。そういう…

猟犬クラブ / ピーター・ラヴゼイ

ずっと読んでみたかった作品。というのも、以前入っていたミステリのサークルの名前の由来になった作品だからである(すでに、そのサークルは消滅してしまったが)参加者のほとんどが、面白いといっていたので、かなり期待して読み始めたが、うむ、面白かっ…

アイトン・フォレストの隠者 / エリス・ピーターズ

修道院にあずけられていた10歳のリチャードは、父親の死により荘園主となった。彼の祖母の野心によりリチャードに隣接した荘園の娘との結婚をせまる。そんな時に、祖母に近づいた隠者。今回は、リチャードが大活躍?と思ったが、シーンがいくつもに分かれる…

代価はバラ一輪 / エリス・ピーターズ

ジュディス・パールは若くして未亡人となった。そして町でも資産家であった。その彼女が夫との思い出の家を修道院に毎年咲くバラ一輪を代価に寄贈した。その彼女が毎年の代価が支払われる時期に行方不明となる。今回は、カドフェルはどちらかというと、パー…

勝負 / 池波正太郎

父から試合に、「負けてやれ」といわれ、憮然とする秋山大治郎。相手の谷鎌之助は、この勝負に仕官がかかっていた。表題の「勝負」は、まわりの人間のなんとも簡単にいう「負けてやれ」というのには、理解はできるものの、本人にしてみれば、納得いかないこ…

ルアーの角笛 グインサーガ79/ 栗本 薫

久々にグインが登場したと思ったら、後半はイシュトヴァーンにとられてしまうのはなんともくやしい(笑)。しかし、いつまでたっても子供でこまるのは、シルヴィアだ。ハゾスではないけど、苦々しく感じる人が多いに違いない。しかし、かといってオクタヴィ…

竜王戴冠 2 〈竜王の壁〉を越えて / ロバート・ジョーダン

アル=ソアは、アイール人を引き連れてケーリエンを目指す。アイール人のアビエンダの様子は、どうみてもアル=ソアに気があるように思えるのだが。どうにも、この作品の中の女性たちの気持ちを、お互いにわかりあっていないところがイライラする(笑)。よ…

春の嵐 / 池波正太郎

剣客商売の初の特別長編。「秋山大治郎」とわざわざ名乗って、辻斬りを繰り返す、頭巾の侍。それも、義父の田沼意次と松平定信の家臣ばかりをねらう。そのために、大治郎は窮地にたたされる。今回は、剣客商売オールキャスト、とでもいえそうな登場人物たち…

門前通りのカラス / エリス・ピーターズ

院長がつれてきた新任の司祭。なんとも人間味のないというか、堅物の人物がやってきた。町中の人間に嫌われたのはいうまでもない。子供たちにも簡単に手をあげ、人々に許しをあたえるのがその仕事であったのに。また同時に、女帝モードの密偵が、シュルーズ…

秘跡 / エリス・ピーターズ

修道士カドフェルシリーズ。ハイド・ミードの修道院から二人の修道士がシュルーズベリに逃れてきた。十字軍に従軍し負傷した修道士と、その看護する口のきけない修道士。今回は殺人はおきない。一人の尼僧になるといって家をでた女性の行方を探すことが中心…