徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

2000-02-01から1ヶ月間の記事一覧

日本語の美 / ドナルド・キーン

ドナルド・キーンというと、学生時代に教科書で名前をみた記憶がある。本屋さんで惹かれたのは、タイトルのせいだった。最近、日本語に美を感じなくなった気がしたのだ。読んで見て面白かったのは三島由紀夫や安部公房のような作家についての話。ライシャワ…

寿司屋のかみさんおいしい話 / 佐川芳枝

家の近くの本屋で、いつも気になっていた。表紙の寿司に惹かれていたのだ(笑)。作者は東中野にある寿司屋のおかみさん。文章を読んでいると、ほんとに接客業って大変だな、と思う。好きな人には、なんでもないことかもしれないけど。ぜひ一度、食べに行きた…

少女コレクション序説 / 渋沢竜彦

タイトルからしてかなり妖しげ(笑)。実際にはいくつかの短編からなっているが物語性はなく、研究についての論文のよう。しかし、とりあげている題材は、さすがマルキ・ド・サド公爵の翻訳をしただけあって、性的なものを取り上げているものが多い。しかし…

「エルサレム」亭の静かな対決 / マーサ・グライムズ

この作品で私が読んだのはまだ3作目だが、今のところ、これが一番かもしれない。実際にはシリーズ5作目なのだが、途中の作品と、なかなか出会えないのである。グライムズはアメリ人なのだが、イギリスのあのどんよりとしたイメージをうまく描いていると思う…

修道士の頭巾(フード) / エリス・ピーターズ

この作品ではカドフェルのかつての恋人が登場。恋愛沙汰か?と思いきや、俗世から離れた身の上で、そんなことがおこるはずもなく(笑)。彼女の息子に殺人の容疑がかかりカドフェルが捜査に乗り出すのです。ここしばらく、カドフェルの手伝いが続いて逃げられ…

月の影 影の海 下 / 小野不由美

止められませんでしたね(笑)。すぐに手に入れてしまいました(^^;下巻ではようやく主人公がなぜその世界に行くことになったのかがわかる。しかし、普通の女子高生だったのが、国の王になるというのは、たやすいことではない。そこにいたるまでの彼女の進…

月の影 影の海 上 / 小野不由美

実はずっと気になる作家だし、作品であった。しかし、なにぶんアニメチックな表紙とかは嫌いなので、読む気になれなかったのだが、ようやく文庫になって私的には読めるような環境になったといえる。しかし、読んでがっかりするのは嫌だったので、とりあえず…

死体が多すぎる / エリス・ピーターズ

今回の舞台はカドフェルたちの修道院のそばで、イングランドの王位継承権争いの戦争での事件。戦争の最中、94人が処刑されたのに死体は95人分あるという。普通のミステリだったらここまで大人数の死体は出てこない。確かに多くの死体の中に1体だけ増えても、…

豹頭王の誕生 グインサーガ70 / 栗本薫

そろそろ出るかなぁ、と思って本屋さんをのぞいたら、うふふ、発見しましたよ。今回は、バランスよく3人の話(グイン・ナリス・イシュトバーン)が配されていた。ようやくグインの話が・・・と思った私だったのだが(^^;ようやく話が前に進むような気がし…

スミソン氏の遺骨 / リチャード・ティモシー・コンロイ

某ミステリ掲示板では、スカだという評価、某ユーモアミステリ掲示板では面白いとの評価が分かれた作品。確かにユーモアミステリ好きなら、好意的な評価があるかもしれない。スカ情報を先に知っていたので、そのつもりで読み始める。…私には向いていないらし…

群青色のカンバス / 赤川次郎

ふたたび、このシリーズである。やはり、日本のユーモア・ミステリは彼の作品が一番なのだろうか?…というか、あまりユーモア・ミステリの作品がないというのが正直なところか。さて、今回の作品は前回の事件から1年後である。しかし、いまどきこんな女の子…

妖魔をよぶ街 下 / テリー・ブルックス

はい。とめられませんでした。この欲求は(笑)。上巻で、じっくりとじらされたおかげで、下巻ではジェットコースターなみに読みに入ってしまいました。(おかげで旦那には冷たい目でみられるし・・・(^^;)ほんとに最後の最後まで目が離せないです。デー…

妖魔をよぶ街 上 / テリー・ブルックス

モダン・ファンタジィというと、ちょっと間違うとホラーに変わってしまうような気がする。この作品の出だしを読んだとき、間違えたか?と思ってしまった。舞台はイリノイ州ホープウェル。私のファンタジィのイメージではイギリスのようなヨーロッパの街のほ…