徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

人間の檻 獄医立花登手控え / 藤沢周平

最終巻である。毎回、さぼっているように見えるのだが、これが牢獄の仕事もすれば、叔父のかわりに代診にいき、事件まで解決してしまう。しかし、その彼も、年貢の納め時というか、従妹と婚約し、大阪へ医学の修行へ旅立つ。いわゆる実は大名のお子様で、なんてのはなく、普通の青年の青春の間の出来事たちなのだが、どこか、さめた眼の彼がいる。終わり方が、なんとも寂しげに感じたのは私だけであろうか。

 

新装版 人間の檻 獄医立花登手控え(四) (講談社文庫)

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