徒然に読書の記録をする。

過去から現在の読書の記録。

【国内】ミステリー

鴨川食堂おかわり / 柏井壽

3週間の入院の間、読んだ本はたった3冊。そして続けて呼んだのはこれ。どうもNHKでドラマ化されるらしい、と、帯を見て知ったのだけれど、さっきテレビの録画してるリストを見たら、しっかり録画してた。さすがだ、相方(笑) 忘れられない、でも二度と味わ…

鴨川食堂 / 柏井壽

病院に入院している間に何冊か本を持って行った中の1冊。私が、というよりも、相方が持ってきてくれた本。最近、相方は食べ物関係の小説が好きなようで、この手の本が増えている気がする。 京都・東本願寺近くの食堂、"鴨川食堂"。鴨川流と、娘のこいし、ト…

大宰府オルゴール堂 -独身貴族の探偵帳- / 篠宮あすか

久々にブログ形式での読書の記録を再開した。何度もブログの引越しをしようとして、なんだかしっくりこないパターンで、今では、ブクレコに地味に登録してるんだけど。やっぱり、分類とかが自分の好みではないというか。カテゴリーが表示されないというか。…

暗い日曜日 / 仁木悦子

表題作の「暗い日曜日」は仁木兄妹の活躍する。すべてで6作品あるが、「うす紫の午後」はちょっと悲しい気がした。人の心のちょっとした闇は、きっかけによって悲惨な事件もおこりうるというのを感じた。「かわいい妻」は、私にはムリだ(笑)、と思った。 …

猫は知っていた / 仁木悦子

もう感動である。絶対、見つけられないと思っていたのだ。仁木氏の作品は。彼女は、第三回江戸川乱歩賞受賞者。時代背景は、戦後を舞台にしていたりするのだが、当時のミステリはどこか、おどろおどろしたものがあったのに、さらっと明るいミステリの作風。…

姑獲鳥の夏 / 京極夏彦

「鉄鼠の檻」に出ていた久遠寺先生、どんな人のイメージだったっけ?と思い、再読したのである。前回読んだときは、なんともだらだらと長い感じがしたのに、今回はなぜか丁寧に読んだように思う。再読だから展開はわかってるはずなのだが、やっぱりどきどき…

鉄鼠の檻 / 京極夏彦

京極氏の本を読むたびに、これはミステリなんだろうか、と悩んでしまう。しかし、ついつい読んでしまうのは、彼の作品の魅力なのだろう。しかし、今回の厚さはなんだ。通常の本の厚さの5倍くらいある。確かに、それくらいの本を読むのとかわらないくらい時…

利休鼠のララバイ / 赤川次郎

杉原爽香も28歳である。結婚生活も仕事も、それなりに幸せな爽香なのだが、彼女のまわりの人間はどうにも不穏なことばかりが起こっている。私が彼女だったら、ぜったいぶちぎれてるのに(笑)。ミステリとしているものの、ミステリらしい部分がほとんどな…

花散る頃の殺人 / 乃南 アサ

「凍える牙」の主人公、音道貴子の短編集である。それぞれの短編は、なかなか味わいのあるものが多い。彼女の普段の生活と刑事の生活が違和感なく読める。一番共感もてたのは、一番最初の作品「あなたの匂い」か。ストーカ-に遭う目にはあいたくはないが、…

人質カノン / 宮部 みゆき

日常の生活にひそむミステリーの短編集である。宮部氏の長編も面白いのだが、この短編集もすごいと思う。確かに文字の量は短編といわれるものかもしれないが、いやいや、しっかり読ませてくれる。ただ、タイトルの作品となった「人質カノン」だけが、どうも…

凍える牙 / 乃南アサ

うーん、ミステリというべきなのだろうか。しいていうなら警察小説か。主人公はバツイチの女性刑事。以前、NHKでドラマをやったように思う。そのとき、主人公役を天海祐希がやっていたように思う。(漢字あってるかな(^^;)正直、まさにぴったり、と…

R.P.G. / 宮部 みゆき

ネット上の擬似家族の「お父さん」が刺殺された。その3日前に絞殺された女性と遺留品が共通している。舞台は警察署内の取調室。そこで行われる事情聴取。「お父さん」は誰に殺されたのか。なぜ、擬似家族をもったのか。現実の家族のあり方、を考えさせるもの…

むかし僕が死んだ家 / 東野圭吾

7年前に別れた恋人・沙也加の子供時代の記憶を取り戻すために、「私」は彼女と幻の家を訪れた。そこで、二人を待ち受ける真実。正直、タイトルにだまされた、という気がしてならない。文学的な解釈をすれば、おそらく間違いではないのだろう。この分類自体、…

数奇にして模型 / 森博嗣

プロローグからだまされてしまいました。てっきり、彼の疑いははらされる・・・という方向性だと思ってしまいました(笑)。最近の萌絵は、どうも越権行為が多いのが気になる。まぁ、あくまで創作の世界だから、なんでもあり、といわれればあるなのだろうが…

まどろみ消去 / 森博嗣

森氏の作品では初めて読む短編集である。正直に言おう。どうも、イマイチである。確かに、いくつかは巧いなと思う作品もある(虚空の黙祷者)。しかし、ときどきアニメちっくな作品があったり、読者の錯覚を導く作品が多い気がする。錯覚ものは、一つ二つだ…

ターン / 北村薫

「スキップ」を読んでいたので、また時間の流れを使ったお話だというのは、すぐにピンときた。29歳の真希は夏の午後、自動車事故に出会う。しかし、目が覚めると、いつも通りの家、しかし、この世界には人がいなかった。毎日同じ日がくりかえされて、150日を…

琥珀色のダイアリー / 赤川次郎

爽香シリーズ第5弾である。爽香も、もう19歳。恋のライバルまで現れて、ちょっと微妙な年頃なのである。私的に言えば、恋というよりもまだ友人に近い気がするんだけど<明男それに明男もなんか情けない。母親を思う気持ちもわかるけど、爽香に甘えすぎて…

鳩笛草 / 宮部みゆき

さすが宮部氏である。もう、止められない。3つの短編で成り立つこの文庫。短編の上手い作家は、長編を読んでもはずさない、というのが私の素直な感想。この文庫の2作目の「燔祭」は、6月に上映される「クロスファィア」の序章のようなもの。残念ながら「ク…

スキップ / 北村薫

17歳の女子高生の心が、きがついたら42歳の女性の身体に宿っていたら。私では冷静ではいられない。しかし、主人公の女性は、どうにかして新しい世界に順応していこうとしている。家族の協力もあって、なんとか生活をしていくのだ。作者も元高校教諭だけあっ…

封印再度 / 森博嗣

ひさびさ森先生である。このタイトルの付け方、うまいなぁ、と思った。英語のタイトルが「WHO INSIDE」。内容ともぴったりなんだもの。50年前の謎の死と今回の死。そして、その死に場所になる蔵。蔵の中にだれがいたのか。旦那も「きっと、森先生も、自分で…

薄紫のウィークエンド / 赤川次郎

あっというまに読み終わりました(笑)。帰りの電車と家の30分程度(笑)。やっぱり会話が多いからだよなぁ…。今回は、ちょっと大人な雰囲気です。爽香さん。お父さんが脳溢血で倒れるし、親友の今日子は、あやしげな大学生との恋をしているし。BFの明男とのつ…

亜麻色のジャケット / 赤川次郎

杉原爽香シリーズ第三弾。爽香も17歳になって、そろそろ受験の二文字がちらつくようになったものの、あいかわらず、事件に巻き込まれてしまう(笑)。爽香の他にも中心になる恩師布子と河村刑事の仲も気になるところ。今回はこの二人のプロポーズのシーンから…

群青色のカンバス / 赤川次郎

ふたたび、このシリーズである。やはり、日本のユーモア・ミステリは彼の作品が一番なのだろうか?…というか、あまりユーモア・ミステリの作品がないというのが正直なところか。さて、今回の作品は前回の事件から1年後である。しかし、いまどきこんな女の子…

夢にも思わない / 宮部みゆき

久々に宮部氏のミステリである。てっきり、このシリーズの前作を読んでいたつもりだったけど、どうも違っていたらしい(笑)。せっかくだから、前作も読まなくちゃ。と思わせる作品。主人公の緒方くんは、中学一年生。その相棒の島崎くんとともに事件を解決す…

若草色のポシェット / 赤川次郎

チャットで知り合ったしゅんくんのオススメということで、本当に久しぶりに赤川次郎を手に取った。どうしても、三毛猫ホームズや三姉妹探偵団のイメージがあるので、どうかなぁ?と思ったんだけど。意外にすっきり読めてしまった(笑)。この作品はシリーズも…

覆面作家の夢の家 / 北村薫

久々に北村氏の作品。日本の作家で殺人のないミステリを読ませる作家だと思う。今回は、「クリスマス・・・」の後だったので、出だしが軽すぎた気がした(笑)。でも、やっぱり興味深い、という意味で面白いと思った。やっぱり、北村氏は短編が一番なきがする…

詩的私的ジャック / 森博嗣

犀川・萌絵シリーズの4作目。なんとなーく子供の恋愛からぬけきれてなかったような萌絵だったが、今回でちょっと成長したか?(笑) 旦那曰く、「動機があやふやなのは、納得いかん」というが、私は、そういうのもありかな?と思う。まぁ、人それぞれ、感じ方…